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手続き|配偶者居住権

配偶者居住権とは
残された配偶者が自宅に住み続ける権利

最終更新日:2026年6月27日 | 監修:山新司法書士事務所(登記)/須藤正孝税理士事務所(税制)

「自宅を相続したら、預貯金がほとんど受け取れなくなった」——そんな悩みに応えるために2020年4月に新設されたのが配偶者居住権です。残された配偶者が、住み慣れた自宅に住み続けながら、生活資金も確保しやすくする制度。ここでは「配偶者居住権とは何か」を、要件・成立方法・登記・注意点までやさしく整理します。

配偶者居住権とは|自宅に住み続けられる権利

配偶者居住権とは、夫婦の一方が亡くなったとき、残された配偶者が、亡くなった人が所有していた自宅に、原則として亡くなるまで(または一定期間)無償で住み続けられる権利です。2020年4月1日に施行された比較的新しい制度で、要件を満たす場合に取得できます。

ポイントは、自宅の「所有権」とは別に「住む権利」だけを切り出して持てること。所有権は子などが取得し、配偶者は居住権を持つ、といった分け方ができます。

なぜ必要?預貯金も確保しやすくなる背景

従来は、配偶者が自宅の所有権をまるごと相続すると、その評価額が高いために、預貯金など他の財産を十分に受け取れないことがありました。住む場所はあっても生活資金が足りない、という事態です。

配偶者居住権は所有権より評価が低くなる傾向があるため、自宅に住みつつ預貯金も受け取りやすくなります。住まいと暮らしの両方を守るための選択肢、と考えると分かりやすいでしょう。

⚠️ 評価額は個別判断です。 配偶者居住権の評価は配偶者の年齢や建物の状況などで変わります。実際の税額や分け方は、税理士・専門家に確認してください。

成立の方法と登記|第三者に主張するには登記が必要

配偶者居住権は、次のいずれかの方法で成立します。

そして重要なのが登記です。配偶者居住権を取得しても、それを第三者に対抗(主張)するには、建物に配偶者居住権の登記が必要です。建物の所有権の名義とあわせて、登記の手続きを忘れずに行いましょう(→ 名義変更)。

自宅と生活資金、両方を守る分け方を

配偶者居住権を使うべきかは個別判断。まず無料相談で状況を整理しましょう。

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※ ご相談・査定は無料です。登記・測量・税申告などの実費、売買成立時の仲介手数料等は別途必要になることがあります。

注意点|譲渡できない・将来の売却に専門判断が必要

便利な制度ですが、いくつか押さえておきたい点があります。

相続税の評価とも関わるため、制度の基礎は相続税の基礎もあわせて確認しておくと安心です。

項目配偶者居住権の内容
施行2020年4月1日
権利の中身自宅に原則終身(または一定期間)無償で住める
成立方法遺産分割協議・遺言・家庭裁判所の審判
第三者対抗建物への登記が必要
譲渡できない

出典:法務省「残された配偶者の居住権を保護するための方策が新設されます」(https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00028.html)、民法。最終的な判断は専門家にご相談ください。

配偶者居住権は誰でも取得できますか?
亡くなった人の法律上の配偶者で、亡くなった時点でその建物に居住していたなど、一定の要件を満たす場合に取得できます。個別の状況により判断が必要なため、専門家への確認をおすすめします。
登記しないとどうなりますか?
配偶者居住権を取得しても、登記がないと第三者に権利を主張できない場合があります。建物が売却されたときなどに備え、建物への配偶者居住権の登記をしておくことが重要です。
配偶者居住権は子どもなど他の人に譲れますか?
配偶者居住権は譲渡できません。配偶者本人が住み続けるための権利という性質のため、第三者への売却・譲渡は原則できない点に注意が必要です。
自宅を将来売りたくなったら?
配偶者居住権が設定された建物の売却や評価には専門的な判断が必要です。建物所有者との関係も関わるため、早めに専門家へご相談ください。無料相談もご活用ください。
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